生命保険料、わが家は結構な額を払ってきました。
夫婦で死亡保険と医療保険、がん保険がついているものに加入しています。子供の成長と共に何度も見直しをして保険料は下げてきましたが、夫の友人がいる保険会社のため、保険会社だけは変更せずに今に至っています。
夫婦とも健康で病気することはほとんどなく、保険金を請求したのは夫が一度入院した時にだけ。そういう意味では今のところ受け取る保険金よりも、ずっと多くの保険料を払っています。でも保険は万が一のためのもの。保障内容や保険料は個別性があって一概にいくらが適正とはなかなか言えませんね。
今回は、私の保険に対する考え方について書いてみたいと思います。
保険会社の言いなりで契約してはいけない
結婚した時、私が加入していた生命保険を解約して夫の加入する保険会社で入ることにし、あわせて夫の保障内容も見直しました。その時たまたま私が無職だったので、保険会社の友人からは「ご主人が万一の時に専業主婦の奥様が生涯困らないように」と夫の死亡保険金が5700万円のプランを提案されました。月額保険料も相当な額でしたが、保険について今より無知だった私達はそのまま数年間この内容で契約していました。
実際はそんな高額な保障は必要なかったと思います。まだ子供ができるかも分からない状況だし、夫がいなくなれば私が働いて自分一人生活はしていけるのだから。
今回の場合、保険会社は「一生涯専業主婦」の前提で提案してきました。それに、保険会社にはわが家の預貯金がどれくらいあるか、生活費の支出がどれくらいか、私が働くことができるのか、なんて情報を伝えてませんから、保険金以外でどこまでカバーできるか知らないわけですね。
あくまでも保険会社は年齢、家族構成だけ見ての一般的な提案なので、「大体これくらいの保障が必要です」という言葉には要注意です。結局は個々の事情に基づいて自分で判断する必要があります。
この契約は数年後、保障内容を見直して死亡保険金をかなり減額しました。
保険はシビアに判断する
現在は、保険は夫か私に万一のことがあった場合に家族が困らない最低限の保障と考えています。
保険会社は「これくらいの保障があったほうが安心…」とかなり手厚い保障を薦めてくるので必ず中身をチェックして不要と思うものは外すようにしています。要は自分の貯蓄や健康保険組合でカバーできない分だけ保険に頼ればそれでよいわけです。わが家では年々貯蓄が増えてきた分、医療保険は変えていませんが、死亡保険の金額は減らしていっています。
ところが私のこの考え方が実は一般的ではないことが分かるデータがあります。
(公財)生命保険文化センターが実施している「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯金融資産額別による生命保険の年間払込保険料は、貯蓄額の多い少ないによって保険料に変化がほとんどないことがうかがえます。つまり、貯蓄額が多いから保険は不要と考えていない人が大半ということです。
むしろ貯蓄に余裕があるから保険料は気にせず支払っている、というのが実態ではないでしょうか。
保険料は意外と大きな出費
保険は一度契約してしまうと安心してそのまま何年もほったらかしになりがちです。でも、これが積もり積もると大きな出費。損得で考えると、そもそも保険なのだから損になるのは仕方がないとして、無駄な出費になっていないかどうかは常に意識していたいところです。
もしも毎月数万円の保険料を資産運用に回せたら、相当な運用額になるはずですね。それを資産運用に回せないのだから、保険料や保障内容が今の自分の状況にとって適正かどうか常に意識して見直す習慣を付けておくことは、家計管理は当然ながら、資産を築く上で欠かせないことだと思います。
未だに私はわが家の適正な保障内容と保険料がしっくりこないまま過ごしており、「本当にこのくらい必要なのか、いや、やっぱりもう少し手厚くしたほうがよいのか。次回はいつ頃見直ししようか」と自問自答を繰り返しています。