足裏の筋肉でつま先を伸ばす感覚が分かるようになった

トレーニング

長年バレエを続けてきて、あらためて基礎に立ち返って研究をしています。

ここ一年のテーマは、立ち方、足裏の使い方、床の使い方など、足に関するものですね。

YouTubeで現役ダンサーの方々がたくさん情報を発信してくれるようになったおかげで、勉強させていただいています。

そんな中でも最近、ついに足裏の筋肉を使ってつま先を伸ばす感覚がつかめたことは、自分にとって大きな前進です。

ふくらはぎを使わずにつま先を伸ばすって?

私の場合、つま先を思い切り伸ばすと、必ずふくらはぎがガチガチに固くなり、アキレス腱も固くなってしまいます。

こんな使い方をしていると、ふくらはぎはどんどん逞しく鍛えられて太くなっていきます。このまま、この方法でつま先を伸ばしていていいの?

この疑問に答えてくれたのは、マリインスキー劇場バレエの石井久美子さんの動画でした。

「ふくらはぎとアキレス腱を使わずに足裏の筋肉を使ってつま先を伸ばす」ことを実写で説明してくれています。

足裏を鍛えることでふくらはぎとアキレス腱の負担が減るのでケガをしにくくなるのだそう。それにこのやり方のほうが甲も出る!

 

この動画を見たのは今から一年前。実際に私もふくらはぎとアキレス腱を使わずにつま先を伸ばすことにチャレンジしましたが、難しくてなかなかコツをつかめずに過ごしてきました。

バレエでは足裏の筋肉を鍛えることが必要なことは知っているし、それによって床をつかんで立つことができたり、軸足がしっかりすることも知識としてはありました。

でもやっぱりアキレス腱をふくらはぎの方に引っ張ることでつま先を伸ばしてしまっていました。

ついに感覚をつかめたきっかけ

最近、何となく色んなバレエダンサーの方の動画を見ていたところ、「足裏の筋肉を使ってつま先を伸ばす感覚が分かった」というロシアのバレエ団所属のまおさんの動画を見つけました。

彼女は、足裏トレーニングのためのバレエシューズでレッスンを続けた結果、その感覚が分かったと報告していて、石井さんと同様に「ふくらはぎとアキレス腱を使わずに足裏の筋肉を使ってつま先を伸ばす」ことを実写で見せてくれています。

その上さらに自分の足裏の感覚を「土踏まずが吊った時の感覚に近い」と言っています!

これが一番私にはピンと来ました。

早速床に開脚した状態でやってみたところ、何と自分にもできたんですね。やり方としては、フレックスからできるだけアキレス腱を縮めずに(足首の位置を動かさずに)つま先をゆっくり伸ばしていくんです(床のほうに下ろしていく)。その時、足首を自分の方に引っ張ってしまうとアキレス腱とふくらはぎに力が入ってしまいます。つまり、足首を引っ張ることでつま先を伸ばすのではなく、足首の位置はその場所に固定したままで足裏の力だけでつま先を床に向かって下ろしていくイメージです。この時、土踏まずが吊りそうになります。

始めはなかなか足首が伸ばしきれないと思います。

最初は私ももちろん完璧ではなく、足首がまだまだ伸び切れないので伸ばしてないように見えましたが、足裏の感覚は分かりました。(その後、たまにこれをやると、だんだん足首を伸ばせるようになってきました)

脚がもっと長く使えるようになる!

大発見だったのは、「ふくらはぎとアキレス腱を使わずに足裏の筋肉を使ってつま先を伸ばす」と、脚の付け根からつま先まで(特に脚の裏側)、ものすごく遠くに伸ばそうとしないとできないんですね。必然的に脚を長く使おうとするので、見た目にもすごく脚が長く見えます。これが「筋肉を縮めず、固めずに長く使う」と先生に言われていたことなんだと分かりました。

反対にふくらはぎとアキレス腱を含めて脚全体に力を入れて伸ばしていると、脚が固まって短く見えるのは、理論的にも分かりますよね。

足裏の筋肉を使えるようになるには

さて、足裏の筋肉の感覚が分かったところで、これからはそれを実際にレッスンで使えるようにしていかなければなりません。

足裏を鍛える方法として、セラバンドを使ったりタオルギャザーがありますが、これはかえってふくらはぎを鍛えることになってしまうと石井さんはお薦めしていません。

実は特別なトレーニングよりもまずは基本中の基本ですが、床に立つときにMP(指関節)とかかとを押して土踏まずを上げること。そしてつま先を伸ばしていても(床に足裏がついていなくても)同じようにそれができること。これがポイントのようです。

私の場合、レッスンで必ず始めにやるタンジュの動きが「足裏のトレーニング」だと思って取り組むようにしたところ、その日のうちに足裏が筋肉痛になるようになりました。

自分がこれまで足裏を使っているつもりでもいかに使っていなかったか、よく分かりました。

足裏が使えるといいことしかない

足裏の筋肉でつま先を伸ばすと、土踏まずに相当力が入り、同時に拇指球を下に押します。すると、拇指球は内転筋に繋がっているので、内転筋も使えるようになってくるわけです。バレエでは内転筋が非常に重要で、これが使えないと足を高く上げられませんね。

足裏の筋肉が使えるようになると、バレエで使う筋肉が変わってくるし、余計な筋肉を使わずに済むようになると思います。

足裏の筋肉を意識したレッスンを続けることでまた新しい発見があるかもしれないと思うと楽しみです。

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